RANZAN COUNTRY CLUB

「ようこそ嵐山へ」Welcome to RANZAN

嵐山カントリークラブが誇れることは何か? と問われれば、即座に「コース管理」と答えられる。ゴルフにとってそれが何より大事だし、それがすべてだから・・・。季節を通じて変化するコースの魅力を管理し、演出する担い手がコース管理のスタッフだ。彼等の技術と努力が嵐山を訪れるすべてのゴルファーを迎えている。

嵐山4つの魅力

最高のコンディションのグリーン

嵐山の大きな魅力はグリーンのコンディションにあります。コース管理のスタッフはなによりも日々グリーンのコンディションを年間を通して最高の状態を維持するために心血を注いでいます。変化する日本の気候状況に対していかに対処するのか? そこには過去に回答はなく、日々の創造性によって維持されようとしています。詳しくはこのページの最後にグリーンキーパーのインタビューを掲載していますのでご一読いただけますと幸いです。

芝打ちも出来るドライビングレンジ

クラブハウスから50メートル。駐車場からも見えるドライビングレンジは打席数22。ネットまでの距離220ヤード。季節の良い競技の日などには芝打ちも可能。ターフの削れ方などで、その日のヘッドの軌道の確認も出来る。すべてはアマチュアゴルファーのために設えられている嵐山。

いつでもコースボールでアプローチ練習

クラブハウスから右、インコース10番のスタートティの右奥の林の中にアプローチ練習場があります。ここではいつでもコースボールが用意されていて、アプローチとバンカーショットの練習が可能。スタート前の早朝、誰も居ないアプローチ練習場で鳥の声を聞きながらの練習。あるいはラウンドの後に、その日のトラブルを技術的に反省し、明日のラウンドのためにバンカーや逆目のショートアプローチを練習するなどが可能です。但し作ってしまったディボットは各自の責任で目土をすることを忘れずに。

自然の地形を生かしたコース

アウトコースは比較的フラット。まずは距離よりも正確性を求められるスタートホール。2番のショートでは球筋のコントロール。3番のティーショットでは多少の飛距離。セカンドでは高さとスピン量。各ホールではゴルファーに色々な難度の技術とマネージメントが要求されます。さてインコースに入ると地形は多少複雑さを増し、点で攻めることを要求され始めます。と同時に複合のライはスウィング技術に応用力を求めてきます。平地では考えられない体幹や軌道の維持に対するメンタルを含めた技術。ゴルフの奥深さを教えてくれる地形こそが嵐山の魅力となっています。

コース管理のポリシー

前花 貢

株式会社嵐山カントリークラブ
取締役 グリーンキーパー

1966年生まれ 鹿児島大学農学部卒。実家の薬局を継ぐべく薬剤師を目指すも、入ったのが農学部。県庁職員から転じて、富山のゴルフ場でグリーンキーパーの仕事に就く。幾つかのゴルフ場での経験を積んだ後に当倶楽部に入って10年。現在はKGAのグリーン委員参与、JGAグリーン委員を務める

嵐山が求めている「コース管理」
「習う」ではなく「考える」それが嵐山流

「毎年新しい発見があります。それが何より楽しい。薬、肥料、それぞれの資材が出るとテストします。芽数が増えたり、根がしっかりしてきたりと反応を見るのです。ただ既成の薬剤や肥料ばかりには頼ってはいません。例えば「塩害」という話があります。海水を田畑が被り、農作物がやられる。嵐山では適度に海水を希釈して散布しています。この海水のミネラルが芝を活性化させるのです。すべては創造と発見です。」
前花が研究、実践している米ぬかを使ったグリーン育成術が大々的に紹介されて話題になった。微生物や細菌の働きを利用した管理方法だ。薬に頼りすぎない自然の力を活性させる発想と実践。米ぬかをグリーンに散布すると、微生物がその米ぬかを食べて活動を活発にし、結果として土壌が「詰まる」。つまりコンパクションが出てくる。これまでのように転圧によって固めるのではなく、芝目の下の土壌自体の密度が増して「詰まる」「締まる」。まさに想像力の実践だ。


進化する嵐山。発想力のある日常

もう一つ驚く話を聞いた。嵐山では刈られた芝を捨てるのではなく、土壌に還元している、という。具体的には刈られた芝を後からブロアーで飛ばし、芝目の間に散らばしていく。つまり芝の葉と葉の間に刈られた芝を差し込んでいく。するとその後の時間の経過とともに堆肥となって栄養になっていく。まさに自然の循環。あらためて嵐山の日常の裏にある発想力に驚かされた。


理想のグリーン、あるべきフェアウェイ

「すべてはプレーヤー目線です。例えばグリーンで言えば、傾斜に従ってあるべきカーブを描いてボールがカップに吸い込まれていく。それが理想と考えています。もちろん出来るだけ芝目を無くして。例えばアウトの7番グリーンは以前は縦長のグリーンに対して縦方向を基本に刈っていました。その方法が作業的には単純だからです。機械をターンさせる回数が少なくて済むからです。それを現在は日々、いろいろな方向から刈るようにしています。この方法によって芝目が出来る限り表れないようにしています。」
それでも芝目は表れる。水の流れる方向や、プレーヤーの歩くルートなどによって。インの14番ではグリーンの手前から奥へと順目で速く、奥からはダウンスロープにも関わらず多少重い。ただし、このところこの目は以前ほどではなくなっているようにも感じられる。これも管理スタッフの努力の表れかもしれない。プレーヤー各自で感じながらパッティングされてみるのも愉しい。同様にフェアウェイについても前花は語ってくれた。
「フェアウェイは『フェア』であるべきですよね。よくゴルフ中継の映像でフェアウェイに縦方向の縞パターンがはっきりと見えてるシーンがあります。少し白く光っているフェアウェイと、緑の濃いところ。あれは見た目には美しいのですが、あれは芝目です。見た目に綺麗に映るようにフェアウェイを一定期間、同じ方向に刈り上げていくのです。すると芝目がついてああ見える。でも私はあれはフェアではないと思います。フェアウェイウッドのソールが順目にボールがあれば滑り、逆目なら引っかかる。せっかくのフェアウェイなのですからフェアであるべきではないかと・・。ですから嵐山ではフェアウェイに強い芝目がつかないように注意して作業をしています。」
まさに創意と工夫の日々の努力によって嵐山のコースは進化し続けています。